TOP > 話題のニュース・トレンド 教育・子育て 芸能・エンタメ > ナチスの悲劇を生んだ優生思想とは?DaiGo発言に見る人間の闇
いどゆう
メンタリストDaigoさんのYouTubeでの発言が大炎上していますね。。
Daigoさんは自身のYouTubeちゃんねるでホームレスや生活保護受給者の命を軽んじる発言をして炎上しました。
いどゆう
当然、発言したDaigoさん本人の人権意識の欠如という問題もありますが、「Daigoさんが悪い」だけで片づけてはいけない問題だと思っています。
この発言に、日本社会の闇が詰まっているような気がしてならないのです。
今回はDaigo発言に見る「優生思想」とその悲劇の歴史、今の日本社会に巣くう闇を解説していきます。
※本記事には差別発言の引用が含まれています。
・今回の騒動の経緯
・Daigo発言に垣間見える「優生思想」~優生思想とは何か?~
・ダーウィンの進化論と「優生思想」について
このページの目次
今回の発言があったのは、Daigoさんが自身のYouTubeちゃんねるで、視聴者の質問に答えるという動画。
その中でホームレスについてこのような発言がありました。
自分にとって必要のない命は僕にとって軽いんで。だからホームレスの命はどうでもいい。いない方が良くない?邪魔だしさ、プラスになんないしさ、臭いしさ、治安悪くなるしさ。
また、同じ動画で生活保護受給者についても言及しており、このように述べています。
生活保護の人に食わせる金があるんだったら猫を救ってほしい。
生活保護の人が生きてても僕は別に得しない。猫は生きてれば僕は癒やされる
いどゆう
動画配信は8/7、その後瞬く間に批判の声があがりますが、8/12のライブ配信では「あくまで個人の見解だ」と謝罪はせず強気の姿勢を崩していませんでした。
これがさらなる批判を呼び、大炎上する事態となったのです。
この12日の発言を受けて、Daigoさんの弟であり、タレントの松丸亮吾さんが当日夜にTwitterを更新。
今まで兄が炎上しても「また炎上してんな〜〜」くらいにしか思ってなかったし触れないようにしてたけど、人の命を軽く見る発言だけはさすがにダメです。それだけは絶対に許されない。
— 松丸 亮吾 (@ryogomatsumaru)August 12, 2021
今度会ったら絶対に論破するまで怒り続けます。今回ばかりは兄がおかしい。ごめんね。
また、厚労省も直接の言及はしていませんが、翌13日に下記のようなツイートをしています。
【生活保護を申請したい方へ】
— 厚生労働省 (@MHLWitter)August 13, 2021
「生活保護の申請は国民の権利です。」
生活保護を必要とする可能性はどなたにもあるものですので、ためらわずにご相談ください。相談先は、お住まいの自治体の福祉事務所までご連絡をお願いします。https://t.co/yKdp1sjS0b
ここまで広がって事の重大さに気づいたのか、後悔の念に駆られたのかは分かりませんが、Daigoさんは13日にライブ配信で謝罪を行いました。
また、14日夜には、「昨日の謝罪を撤回致します」という動画で再謝罪を行いました。
しかし騒動は一行に止むことなく、ワイドショー、タレント、政治家を巻き込んでの大騒動になっています。
いどゆう
初動で謝罪せずに強気発言を繰り返したため、現在は何を行っても炎上という状態になっています。
ここまでDaigoさんの発言を中心に見てきました。
Daigoさんは慶応大卒で、テレビにも多数出演、200万人以上のYouTube登録数を誇り、まさしく「成功者」という部類に入ります。
一方、ホームレスの人や生活保護受給者はどちらかというと、あまり上手くいっていない人たち。
いどゆう
この差にこそ、「優生思想」を垣間見るのですが、ここから「優生思想」について解説していきます。
いどゆう
優生思想は以下のように定義することができます。
身体的、精神的に秀でた能力を有する者の遺伝子を保護し、逆にこれらの能力に劣っている者の遺伝子を排除して、優秀な人類を後世に遺そうという思想。(Weblio辞書より)
いどゆう
分かりやすく言うと、「優秀な人同士の子供は優秀になり、能力が劣った人同士の子供は劣った子供になる」という考えに基づき、より優秀な遺伝子を残していくべきだ、という思想です。
この思想に基づく「優生学」という分野は20世紀前半までは立派な学問であり、一時期かなりの支持を集めた考え方でした。
いどゆう
歴史も古く、ちゃんとした学問だったというのはちょっと意外ですね・・・。
いどゆう
突然ですが、皆さんはダーウィンの進化論をご存知ですか?
「最後に生き残るのは、最も変化に適応した生き物だ」という言葉で有名ですね!
いどゆう
ですが、この有名な言葉、ダーウィンが言ったり、書いたりしたものではないのです!!
ダーウィンの「進化論」が時代が経つうちに、誤って解釈されて出てきた言葉なのです。
「進化論と優生思想と何の関係があるんだ?」と思われるかもしれませんが、この誤った言葉が優生思想論者が自分の正当性を証明するのに都合よく使われているんです!
いどゆう
「変化に対応できなかった弱者は滅びるのは自然の摂理」という言葉であるので、「弱者が滅びるのは仕方ないよね」という考えになってしまいがちなのです。
しかし、本当に人間社会でもそれが正しいことなのでしょうか?
いどゆう
人も動物ですが、「弱きを助ける」という特性が無くなると、人としての重要なものを失うように思います。
優生思想が引き起こした人類史上最大の悲劇がナチスのユダヤ人虐殺です。
ナチスは「ユダヤ人問題の最終解決を図る」としましたが、根本にあるのは「ドイツ人こそ優秀で、ユダヤ人は劣っている」という優生思想的な考えでした。
その考えのもと、ユダヤ人を排除すべく大量虐殺を行ったのです。
いどゆう
優生思想が権威を持つ恐ろしさです。
第二次世界大戦が終わり、ナチスの悪行が明らかになると、「優生思想=ナチスの考え方」というイメージがつき、語るのはタブーとなっていきました。
では現代社会において、あるいは現代日本において優生思想が本当になくなっているのでしょうか。
今の日本では障がい者やホームレスに対する殺人事件、暴力事件が後を絶ちません。
特に大きくニュースになったのが、2016年の相模原市で起こった障がい者施設での大量殺人事件。
入居者19人が亡くなり、戦後最悪の殺人事件となりました。
犯人は、「障がい者はいなくなってしまえばいいと思った」という供述をしており、優生思想そのものです。
いどゆう
日本の闇を垣間見たのが、犯人のこの供述に対し、ネットで同調する意見が多かったこと。
「優生思想」という言葉はメジャーではありませんが、その思想が日本社会に無意識に広がっているのを感じます。
いどゆう
そして、皆さんも公言しないながらも似たような考えを持っている人は多いのではないでようか?
単純に「優生思想は悪い考え方だ!」と断じてしまうのは簡単です。
しかし、優生思想的な考えは社会や市民の意識に深く根差しているのが実情です。
他者に厳しい世の中になったと言われていますが、コロナ渦でますますその傾向が強まっているようにも感じます。
いどゆう
弱い人を助ける、とまでいかなくとも、まずは「他者に関心を持つ」というところが最初の一歩かなと思います!
・「世界一分かりやすい」ブロックチェーンライターを目指す!
・仮想通貨を猛勉強し、現在投資中。NFTも購入済み!
・NFT、GameFi、メタバースの無限の可能性を探る!
・Twitterでも情報を発信中!
・LIFENOTEでは主に「受験」「ブロックチェーン」「新技術」を担当