【BTS】日本のファンとアメリカのファンの違い【文化解説】

記事更新日: 2021/09/03

ライター: LIFENOTE編集部

「アメリカと日本のコンサートって違いはあるの?」コンサートのために世界中飛び回っている私が、周りから一番よく聞かれる質問です。

結論からお話しします…

旅おたちゃん

各国の文化によって、ファンカルチャーも面白いほど違います!!

この記事の内容
  • 日本とアメリカファンカルチャーの違いは文化の違い
  • 消費型 vs 参加型
  • 日本人がアメリカ文化から学べること

現在、全世界で爆発的なブームを起こしているBTS。

彼らは、世界中でコンサートをしています。その開催地は、アジア・アメリカ・オーストラリア・ヨーロッパ・中東と、文字どおり、世界各国。

言語や人種、文化を超えて人気を集めているBTSですが、果たして世界中のファンたちは同じ魅力を感じてファンになっているのか…。はたまた、国によっては全く違う魅力を感じて人気を集めているのか。

BTSのファンカルチャーという切り口から、各国の文化について分析していきます!

この記事を書いている私は、いわゆる沼落ちしたARMYです。(ちなみにRM推し)

今回の記事は、2017〜2019年のBTSのワールドツアーにて、アジア・アメリカ・中東へ足を運んで、私が感じたことをもとにまとめます。

4年間の在住経験で学んだアメリカ文化への知見も交えつつ解説していきます。

海外といっても各国それぞれ特徴があるので、今回は日本とアメリカのBTSファンの特徴についてお話ししていこうと思います。

日本とアメリカ、BTSファンカルチャーの違い

日本とアメリカの両方でBTSの追っかけをしている私が感じるのは、各国のファンの応援の仕方には、それぞれの文化的背景がかなり影響しているということです。

日本もアメリカも、彼らを好きな理由にはそんなに差はないと感じます。

彼らの歌が好き、ダンスが好き、メッセージに共感する、かっこよさと可愛さのギャップがいい、など、どこの国のオタクも同じポイントで沸いているのをよく見かけます(笑)

そんな中で何が違うのかというと、何を”オタ活”と定義するか。

日本のBTSファン文化は”消費型”

日本のBTSファンの応援の仕方は「与えられたものを与えられた範囲の中で楽しむ」スタイルの応援の仕方です。

要するに、一般的なアイドルファンの楽しみ方。日本以外を知らないとあまりピンとこないと思いますので、とりあえず普通のアイドルオタクを想像していただければ◎

日本のオタ活とは?

コンサートが決まればコンサートに行く
・CDが発売されればCDを買う
・イベントがあればイベントに行く
芸能事務所がコンテンツを提供してファンがお金払って買う。

基本的にみんな同じ楽しみ方です。 私の周りもみんなこんな感じ。

特に集めるのが好きなタイプのファンが多いのも日本のファンの特徴ですね。

買ってるCDの量とか、グッツ全部コンプリートしたい!!みたいな人がとても多いです。

応援の仕方はみんな大体同じ、グッズ集めるのが好きか、コンサート行くのが好きか、遠くの国まで行くのが好きか、前の席が好きかとか。

パフォーマンスは「観るもの・聴くもの」というのが基本的な概念で、みんなと違うところで騒いだりするのはあまり良しとされない雰囲気があります。

みんなと同じを大切にするファン文化。ある意味日本文化そのものなのかも知れません…。

アメリカのBTSファン文化は”参加型”

アメリカのBTSファンの応援の仕方はというと「自分たちで勝手に楽しむ方法を見つけて楽しむ」応援の仕方です。

日本のファンの”消費型”の応援スタイルに対して、アメリカではファン自身がコンテンツに参加して楽しんでいる光景を見かけます。

一言で言うと、とにかく自由!!

ある意味、アメリカ文化そのものなのかもしれません。

アメリカのオタ活とは?

・コンサートが好きならコンサートに行く
・CDが出るならCDを買う
メンバーの個人的な慈善活動に賛同したら自分もプロジェクトを発足
BTSの活動に賛同するためのビデオクリップを作成
自分が応援したい方法で”好き”の気持ちを表現する

アメリカのコンサートに初めて行った時に驚いたのが、アリーナ席のスタンディングセクションの端の方で勝手に友達と踊ってる人たちが何人もいること(笑)

ファンの子達が、それぞれ思い思いに、歌うし叫ぶし踊る。

初めてみた時は「ここはクラブかよw」と思いました(笑)

それぞれが、自分の一番楽しい方法で応援していて、他人の応援の仕方にとやかく言う人があんまりいないのがアメリカのファンの印象です。

 

そのほかにも、 ファンが主体になって始まるプロジェクトが多いこともアメリカの特徴。メンバーが行う慈善活動に賛同して自分たちもチャリティープロジェクトを始めたり、メンバーの誕生日に向けたプロジェクトで寄付を集めたり。

 

BTSが大使を務めるUNICEFのチャリティープロジェクトに賛同して、ファンが作詞した曲に、ファンが曲をつけて、ファンが一説づつ歌って世界中にバトンを繋いでいくっていう企画をも以前ありました。

 

コンサートでメンバーへの素敵なサプライズを成功させていたのもアメリカのファンでした。

日本人がアメリカのBTSファンカルチャーから学べること

各国のBTSファンの応援の仕方を比べてみると文化的な背景がなんとなくみて取れるような気がします。

控えめで調和を大切にする日本の応援の仕方、主体的で個人の自由を尊重するアメリカの応援の仕方。まさにそれぞれの国の文化が出ていますよね。

どちらが良いとか、どちらが正しいというわけではありませんが、私たち日本人がアメリカの文化から学ぶべきことも多いのではないでしょうか?

自由を尊重し挑戦が生まれるアメリカ文化

ファン自身が企画して、どんどん新たなプロジェクトを行なっているアメリカのファンを見ていると、挑戦することへの障壁がとても低いことに気づきます。

もちろん、素人の行うプロジェクトですから、失敗に終わっているものも多々あります。しかし、寄付額が数千万単位で集まっているファンの団体があるのも事実なのです。

これこそが、「挑戦に賛同するアメリカの文化」ではないでしょうか?

新しいことを始める人のことを否定せず、みんな失敗してもみんなそこまで気にしません。

日本に比べ、アメリカにベンチャーキャピタルが多い理由は、まさにアメリカの文化の影響が大きいでしょう。

2020年に行われた調査では、アメリカのユニコーン企業の数228社なのに対し、日本のユニコーン企業数はたったの10社。

「日本人は起業家マインドが足りない」なんていうのはよく聞きますが、それにしても差は歴然です。

こんなにたくさん新たな企業が生まれてるアメリカに対し、真反対の日本。

やはり、日本で「新しいことを始める」となると周りからの風当たりも強いからでしょう。

日本のBTSのファンを見ていても、「出る杭は打たれる」というか、アメリカのファンがやっているような企画をしようと声を上げる人たちに対する声は温かいものではないように感じます。

「なんででしゃばるの?」とか「目立ちたいだけじゃん」みたいな。

高校生時代によく聞いたような陰口みたいですけど、そういう雰囲気って大人になっても社会の中にあり続けるのではないかなと思います。

他人<自分の楽しさを優先できるアメリカ文化

BTSメンバーたちも口にしていることですが、アメリカのコンサートの盛り上がりってハンパじゃないんです。

一人一人が本当に心の底から楽しんでいるのが伝わってくるのが、アメリカのコンサートですね。

そして楽しみ方は、人それぞれ、決して1つではないんです。

一緒に歌うもよし、踊るもよし。静かに見てもいいし、クラブみたいに勝手に盛り上がったって良いんです(笑)

アメリカの人たちって、いい意味で「他人より自分」を優先できるの人が多いな、と私は思っています。

日本だと、つい周りの人の目を気にして生活するのが癖になってしまっていたり…。

他人は他人、自分は自分って割り切れるからこそ、他人の失敗にも寛容になれるのではないかと思います。

まとめ

この記事の内容
  • 日本とアメリカファンカルチャーの違いは文化の違い
  • 消費型 vs 参加型
  • ファン文化に見る、閉塞的な日本の若者と海外の若者の違い

アイドルを応援しつつ、世界中の人と触れ合う機会ができるのは、BTSファンの特権ですし、現代人の特権ですね。

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