【インタビュー】be動詞も分からなかったスキーW杯選手がたった8か月で英語を習得した方法|留学体験記・英語学習法・自己成長の哲学

記事更新日: 2021/02/07

ライター: みつと先生

この記事の結論
  • 前堀航輝さんの半生 ~挫折と転機、挑戦
  • 留学体験記@NZ ~留学から得たものはトカゲを食べること!?
  • “前堀航輝流” 英語習得の極意たった一つ!=“○○を封印”
  • 【学習法より大切】自己成長の考え方

みつと先生

今回は特別企画です!

元スキーW杯選手の前堀航輝さんに独占インタビューすることができました!

主なテーマは「英語学習」です。

“be動詞も分からない”から8か月で英語を習得
前堀 航輝(Koki MAEBORI)
  • 1989年、長野県白馬村生れ
  • 元スキーW杯選手・パラグライダー最年少インストラクター
  • 3歳からスキーをはじめ、高校最後のインターハイでアルペンスキーを引退
  • 高校卒業後、ニュージーランドに留学
  • 帰国後、フリースタイルに転向し、W杯選手として世界を転戦
  • 2013年、膝のケガで引退。現在は実業家ほかパラレルに活躍

前堀航輝さん公式サイト「SKYLIFE」

かなあこ

インタビュアーは私かなあこと…

みつと先生

みつと先生が担当します!

独占インタビュー当日

前堀さん

前堀航輝です!

よろしく!

かなあこ

前堀さん、かっこいい!!

みつと先生

・・・。

イケメンは罪だ…)

前堀さん

かなこもみつと先生も、良い時間にしよう!

じゃあ、さっそく始めようか!

かなあこ

よろしくお願いします!!

みつと先生

今回は、英語学習をメインテーマとしてインタビューさせていただきます!

 

***

みつと先生

独占インタビューのトピックリストは以下の通りです。

タイトルをクリックすれば、気になるテーマから読むこともできます。

トピックリスト▼

前堀航輝さんの半生①:“天才”はじめての挫折

みつと先生

3歳からスキーをはじめたという前堀さん。

小学生からスキー以外にもサッカー、野球、陸上、ドッジボール、水泳…ありとあらゆるスポーツができたそうです。

オレって、天才? ~中3でアルペンスキー全国3位に

みつと先生

前堀さんは、なぜスキー選手を続けようと思ったのですか?

前堀さん

実は、アルペンスキーは中3でやめようとしていた。

だけど、中3のときに出場した大会で全国3位になって、高校でも続けてみようと思ったんだ。

みつと先生

やめようと思っていて、出場した大会で全国3位⁉

前堀さんって、自分のこと天才だと思っていましたか?(笑)

前堀さん

天才というか、正直 自信はあったよ(笑)

前堀さん

だけどね・・・

唯一の武器・スキーで勝てない…

前堀さん

アルペンスキーはシンプルなスピードなスピード競技。

技術はもちろんだけど、体格が記録の伸びに大きく影響するんだ。*

*体重が重いほど、風や雪面の抵抗を受けにくくなる。急斜面ではテクニック、ゆるい斜面では体重が速さのポイント

かなあこ

そうなんですね~

前堀さん

オレはスキー選手として世界と戦うには小柄。*

高校生になり、同い年の選手はみんな体格が大きくなっていった。

*前堀さん=身長168cm体重63kg スキー選手平均(高校生)=身長170半ば~後半 体重80~90kg超くらい

みつと先生

勝てなくなったんですね…?

前堀さん

そう。

だから、アルペンスキーは高校最後のインターハイでやめると決めたんだ。

高校卒業後の進路は…?

みつと先生

やめたあとの進路はどう考えていたんですか?

前堀さん

やめることは決めていたけど、問題があったんだよね。

かなあこ

どんな問題があったのですか…?

前堀さん

それは卒業後の進路。

オレはこれまでスキーしかやってこなかった。

だから、スキーをやめて、将来のイメージができなくなってしまった。

前堀さん

高卒で就職…?

いや、スポーツ推薦で大学に進学して就職…?

う~ん、とにかく困ったね・・・

前堀航輝さんの半生②:人生の転機!NZへの留学

みつと先生

卒業後の進路、将来に困っていた前堀さん…

転機はNZ(ニュージーランド)への留学でした。

あいつ、オレより輝いてるな…

かなあこ

なぜ留学に行こうと決めたのですか?

前堀さん

進路がなかなか決まらず悶々としていたとき、1年間 交換留学に行っていた友だちが帰国して…

彼はぺらぺらと英語が話せるようになっていた。

前堀さん

オレよりスキーが下手でカッコ悪かったあいつが キラキラ輝いて見えたんだ。

かなあこ

そうなんですね…

これからは英語だ! ~留学を決めた理由

かなあこ

複雑な気持ちになりそう…

前堀さん

うん…

でもオレは思った。

みつと先生

・・・!

前堀さん

英語を話せばモテる!!

これからは英語だ!!

前堀さん

ってね(笑)

かなあこ

動機が不ju…

シンプルです…!

前堀さん

もちろん、真面目な動機もあるよ!(笑)

前堀さんが留学を決めた理由
  • 英語を話せればモテる!!
  • これからはグローバルな時代。英語=世界の共通語
  • 地元にも外国人が増えており、英語=必要なスキルになる

【必見!】“前堀航輝流” 英語習得の極意たった1つ

みつと先生

ここからがメインテーマ!

“前堀航輝流” 英語習得の極意を聞くことができました。

極意たった1つ:“日本語を封印”

前堀さん

英語を話せるようになるなんて超簡単!

留学前にbe動詞も分からなかったオレが言うんだから間違いない!(笑)

みつと先生

そうだったんですね。

一体、何をしたのですか?

前堀さん

それは、“日本語封印”

ねっ?超簡単でしょ?

かなあこ

“日本語を封印”って、超簡単ですが…

みつと先生

ですが…

もっと、こう、英語学習のノウハウというか…

前堀さん

う~ん、本当にこれだけなんだけど…

前堀さん

ノウハウよりも、自分が“これだ!”って決めたことを貫けるかが重要なんだ。

みつと先生

では、実際にどんな勉強をしたのか教えていただけませんか?

前堀さん

OK!

それはね・・・

***

みつと先生

「前堀さんがたった8か月で英語を習得した方法」の前に、“日本語封印”エピソードを紹介します!

“日本語を封印”エピソード

前堀さん

オレのエピソードから、

留学中での“日本語封印”には「最初が肝心」

ということを知ってほしい。

*前堀さんは、日本人が6割を占める学校に留学

みつと先生

たしかに、留学に行っても日本語ばかり話してしまい、結局 英語を話せるようになれなかった…

…なんてことはよく聞きます。

▼エピソード:日本人から話しかけられたとき…

Japanese

君、日本人だよね?

前堀さん

Yes.

Japanese

あれ?日本人だよね?

前堀さん

Yes.

 

***

前堀さん

オレは留学したとき「Yes」としか答えられなかった。

その人はオレを“なんだコイツ?”という目で見ていたけど、オレは電子辞書を使って必死に伝えた。

***

前堀さん

オレは英語を話せるようになりたいから、“日本語を封印”しているんだ。

 

かなあこ

“日本語を封印”は、方法としては「超簡単」ですが、実際にやるとなると難しそうですね…

前堀さん

そうでしょ?(笑)

前堀さん

でも、初日さえクリアできればあとは簡単。

だって、あとは“英語を話すしかない”からね(笑)

みつと先生

ポイントは、環境づくりなんですね!

前堀さん

その通り!

脳はそもそも怠け者。

オレもみんなも同じ。

前堀さん

“英語を話すしかない”という環境を自らつくって留学の日々を過ごしたんだ

前堀さんがたった8か月で英語を習得した方法

前堀さん

オレが留学中に実践して、実際に効果があった英語学習法を2つ紹介するよ。

方法①:YouTubeの動画をシャドーイング

前堀さん

1つ目は、YouTubeの動画をひ・た・す・らシャドーイング

YouTubeの動画をシャドーイングの詳細

  • 使うもの:パソコン・YouTube
  • 場所:通学中の自転車
  • 時間:毎日1日30分くらい(行き帰り15分ずつ)

かなあこ

やっぱりシャドーイングは効果的な英語学習法なのですね!

前堀さん

そう。

YouTubeで英語で英語を教えている動画*をパソコンにダウンロードしておいて、毎日の通学時間でやっていたよ。

*3~5分ほど、字幕付き、発音がきれいな人を選ぶ

前堀さん

ぶつぶつぶつぶつしゃべりながら、自転車をこいでいたんだ(笑)

シャドーイングのポイント

みつと先生

学習のポイントは何ですか?

前堀さん

意味は分からなくても良いから、とにかくしゃべること。

英語を口に慣らして、先に“話せる口”を作ってしまうイメージ。*

動画をそのまま話せるくらいまでやったよ。

*子どもの言葉の覚え方と同じ

かなあこ

意味が分からないと、気になって調べてしまいそうです…

前堀さん

その気持ちは分かる。

でも、最初は気にしない!とにかくしゃべる!

前堀さん

オレにとって英語学習のゴールは英語を話せるようになること。

正直、TOEICとか正しい英文法とかはどうでもよかった。

話せるようになりたければ、話すことが一番でしょ?

かなあこ

なるほどです!

(←TOEIC960点・英語講師)

みつと先生

ただ、意味が分かず英語を話しても、自分が何を話しているか分からなくなってしまいませんか?

前堀さん

単語の意味は話せるようになってから調べたんだ。

すると、「あっ!こういう意味だったんだ!」って後から分かっていく。

点と点がつながるイメージだね。

方法②:「L」と「R」の発音を磨く

前堀さん

2つ目は、「L」と「R」の発音をひ・た・す・ら磨く

これは、シャドーイングと同時並行。

みつと先生

なぜですか?

口や舌の動きを慣らすためですか?

前堀さん

かなあこはどう思う?

かなあこ

「L」と「R」の発音のちがいで意味やニュアンスが変わる単語があるからですか?

前堀さん

いや、ちがう(笑)

前堀さん

モテるからだよ(笑)

「L」と「R」が発音できてたら、それっぽくなってカッコいいでしょ?

かなあこ

また不ju…

シンプルな動機ですね…

前堀さん

友だちに協力してもらって、図書館で「L」と「R」の発音をひたすら聴いてもらってた(笑)

 

「“える”?」「ちがう」。

「“エル”?」「ちがうちがう」。

「“L”?」「そう、“L”!」

 

…みたいにね!

前堀さんが留学から得たもの

みつと先生

留学から得たものは何ですか?

前堀さん

いろいろあるけど、まとめると2つ。

コミュニケーション能力サバイバル能力

留学から得たもの①:コミュニケーション能力

かなあこ

前堀さんは友だち多そうなので、すっごく留学に向いていると思います!

友だちができないと、日本に逃げ帰りたくなるんじゃ~(>_<)

前堀さん

いやいやいや、留学前のオレは人見知り全開だったよ(笑)

高校時代まではクールキャラで、友だちと群れることはほとんどなかったからね。

みつと先生

高校時代の前堀さん、話しかけづらそう…

今の前堀さんからは想像できないですね!

前堀さん

そうでしょ?(笑)

今は、30秒あれば どんな人とでも共通の話題を見つけて楽しくコミュニケーションがとれる自信がある。

かなあこ

30秒!!

すごいっ!!

留学から得たもの②:サバイバル能力

かなあこ

サバイバル…。

トカゲでも食べたのですか?

前堀さん

ちがうちがう(笑)

サバイバル能力は、どんな状況に陥っても自分でなんとかするってこと。

前堀さん

オレはbe動詞も分からないまま留学に行った。

当然、コミュニケーションには困ったよ。

前堀さん

でも、“日本語を封印”って決めたし、助けてくれる人はいない。

困っても自分でなんとかしなければならない。

みつと先生

助けて欲しければ、“助けて欲しい”と自分から言わなければいけませんね。

前堀さん

そう。

自分のことは自分で責任をもつ。

前堀さん

オレは高校時代までスキーばっかりやってきた。

だけど、スキーができたのも、親やスポンサー、スキーに恵まれた環境に育ったこと…

いろいろ助けてもらったからこそだったと気づけたよ。

失敗は、ない

みつと先生

留学中の失敗エピソードを教えてください。

前堀さん

いや、留学中 失敗はなかったよ。

かなあこ

さっき、「コミュニケーションに困った」とおっしゃってたのですが…

矛盾していると思います…!

前堀さん

困った=失敗、ではないんだよ。

かなあこ

???

前堀さん

日本では、失敗=してはいけないもの、として教育されてしまうことが多い。

前堀さん

だけど、失敗は学べばいいもの

むしろ失敗がなければ成長できない。

分かりやすく言うなら、オレには失敗にマイナスイメージがないんだ。

前堀さん

スキーなら、日本でオレよりうまい人を探す方が難しい(笑)

前堀さん

でも、英語はみんなと条件は同じ。

留学に行くか迷っているなら、「絶対にGO‼」だよ。

 

***

みつと先生

次は本題の本題!!

英語だけでなく仕事やスポーツの上達にも役立つ「自己成長の考え方」を聞くことができました。

“前堀航輝流” 自己成長の考え方

みつと先生

前堀さんが自己成長するために大切にしていることは何ですか?

前堀さん

ポイントは3つ。

 

ポイント①:目的を明確に=夢を持つ

前堀さん

1つ目、目的を明確に。

「夢を持つ」とも言う。

前堀さん

これは、より良い自分の人生を選ぶためには必ずやるべきこと。

“自分はどうなりたいのか”を明確にすること。

みつと先生

明確に・・・

前堀さん

そう。「明確に」とは、小学生が理解できるくらい具体的にということ。

それから、“いつまでに何をどのように実行するか”=TO DOを決める。

これも同じ。とにかく具体的に。

ポイント②:環境設計

前堀さん

2つ目、環境設計。

前堀さん

これは、目的・目標を達成するためには必ずやるべきこと。

人は意志が弱い。だから、人や場を利用して“やらざるを得ない”環境を作る。

かなあこ

前堀さんも意志が弱いから、環境設計にこだわっているのですか?

前堀さん

そう。アスリートは意志が強そうに見えるかも知れないね(笑)

意外かも知れないけど、目的・目標達成のポイントは「自分の意志を信じ過ぎない」ということなんだ。

かなあこ

私も意志 弱いので、カフェに行って勉強したり工夫してみます!

ポイント③:できない自分を楽しむ

前堀さん

3つ目、できない自分を楽しむ。

前堀さん

これは、挑戦し続けるためには必ず考えるべきこと。

みつと先生

できない自分を楽しむ…

かなあこ

できない自分を楽しむ…

前堀さん

ふつうはできない自分に落ち込んでしまう。

前堀さん

でも、よく考えてごらん。

できないからこそ挑戦できるし成長できる。

かなあこ

精神論ですか?

前堀さん

いや、これは精神論ではなく考え方!

人生を楽しむ=わくわくドキドキして生きるためには、挑戦することが必要なんだ。

前堀さん

わくわくドキドキとは感情。プラス面だけでなくマイナス面も含めてね!

挑戦することで感情が生まれる。わくわくドキドキできる。

みつと先生

できない自分がいなければ、そもそも挑戦自体がなくなってしまう…!

挑戦がなくなれば、感情=わくわくドキドキがなくなってしまう…!

前堀さん

そういうこと!

できない自分を楽しむ方が理に適っているよね?

かなあこ

本当ですね!!

できない自分はいてもいいんですね!!

前堀さん

もちろん、目的・目標を達成するまでには 厳しいトレーニングや乗り越えなければならない問題は沢山ある。

前堀さん

でも、それは挑戦している・成長している何よりの証拠。

だからオレは挑戦し続けるし、人生が楽しいんだ。

座右の銘 ~日々是好日

みつと先生

好きな言葉・座右の銘は何ですか?

前堀さん

そうだな~。

良い言葉だなって思うのは沢山あるんだけど、これが一番!っていうものはないかな。

かなあこ

アスリートは一つの言葉を信じて努力し続けるイメージがあったので、意外です。

みつと先生

前堀さんは、一つの選択をする時、臨機応変に考えて最適解を導き出しているように見えます。

前堀さん

うん、そんな感じだね。

ただ、あえて言うなら「日々是好日(にちにちこれこうじつ)」

かなあこ

???

前堀さん

元々は禅の言葉で、「毎日毎日が素晴らしい日」っていう意味。

自己成長の考え方とつながるけど、オレはどんな日々でも楽しめるはずだと考えている。

みつと先生

ずっとそう考えていたのですか?

前堀さん

いや、人生をわくわくドキドキ生きたいと思うようになってから、「人生は楽しい」と言い聞かせるようになった。

すると、だんだん日々に感謝できるようになっていったんだ。

かなあこ

人生は楽しい!!

みつと先生

日々是好日!!

前堀さん

その調子!(笑)

インタビューを終えて

みつと先生

この度はインタビューを受けていただき、ありがとうございました!

かなあこ

時間があっという間でした!!

前堀さん

楽しんでもらえて良かったよ。

オレは挑戦し続ける人たちを仲間だと思っているし、そんな仲間を応援したい。

失敗を恐れず挑戦し続け、人生を楽しもう!!

ページトップへ